流力療法の科学的根拠

当院が扱う「エネルギー」の定義

ワトナルでは、“エネルギー”を特別視せず、生命が動き続けるための力の総称として、次の三つの層に分けて扱っています。

① 生理的エネルギー（身体の働き）

呼吸・血流・体温調節・代謝・神経伝達など、身体が生命を維持するために使うエネルギーです。
姿勢や筋緊張、呼吸の深さを整えることで、身体の循環の流れを回復させていきます。

② 情報エネルギー（身体が伝え合う力）

身体は神経・ホルモン・免疫を通じて常に情報をやり取りしています。
この情報の流れがストレスや生活習慣などで滞ると、自律神経やホルモンバランスに乱れが生じます。
流力療法®では呼吸リズムと自律神経機能を整え、情報伝達がスムーズに巡る状態を目指します。

③ 意識エネルギー（心の方向性）

意識や思考の向け方は、身体の反応に大きく影響します。
集中・不安・想像・安心といった心の状態は、呼吸や心拍、筋肉の緊張に直接現れます。
この“意識の向き”を整えることも、エネルギー循環の大切な一部と考えています。

※ここでいう「エネルギー」とは、
生理的（代謝・血流・神経活動）、情報的（自律神経・内分泌・免疫の連携）、心理的（注意・思考・情動）といった働きの総称であり、物理的エネルギーとは異なります。

観察できる変化（科学的側面）

流力療法®では、次のような“測れる変化”を確認します。

• 姿勢や関節可動域の変化

• 呼吸の深さや胸郭・横隔膜の動き

• 自律神経バランス（心拍・睡眠リズムなど）

これらの変化は、呼吸や自律神経の働きの回復を客観的に示す指標になります。

感じ取る変化（体験的側面）

同時に、私たちは体験としての変化を大切にしています。
呼吸の通り、身体の軽さ、安心感、痛みの感じ方、集中のしやすさ、五感の感じ方（クオリア）。
これらは数字では測れませんが、人が「整った」と感じる瞬間を構成する大切な感覚です。
流力療法®では、測れる変化と感じる変化の両輪で回復プロセスを確認します。